ホワイト企業と就職活動

ホワイト企業は労働法を遵守する

重力と万有引力の理解の仕方

スポンサーリンク

重力と万有引力の理解の仕方


1665年から1666年にかけての期間は「驚異の年」と呼ばれています。

なぜならこの期間中、イギリスの自然哲学者サー・アイザック・ニュートンが科学史における主要な業績を立て続けに成し遂げたからです。

その一つが有名な「万有引力の法則」です。


万有引力の法則とは

万有引力の法則(law of universal gravitation)とは、
この宇宙のあらゆる物体は、
その重さ(質量)に応じた力で互いに引き合う。

という法則のこと。

この引き合う力のことを万有引力(universal gravitation)と呼びます。

リンゴと万有引力

静止していたリンゴが木から落ちる。

この現象を見て、ニュートンは万有引力という概念を思いついたと言われています。


ニュートンの業績

ニュートンの偉大なところは地上で発見した万有引力という概念を宇宙の天体の運動にまで広げたことです。

ニュートンは「運動の法則」と「万有引力の法則」を結びつけ、身近な物体の運動から天体の運動まで全宇宙のあらゆる運動が説明できることを示しました。

中世以前、私たちが暮らす地上は、
月や太陽などの天体が存在する天上とは全く別の世界だと考えられていました。

なぜなら地上のものはやがて変化し、崩れ、死んでしまうのに対し、
天上の世界に浮かぶ天体は神聖で、不滅、完全なものとみなされていたからです。

だから、リンゴのような地上の物体の運動と
月や太陽などの天体の運動とは
それぞれ別の物理法則に支配されていると思われていました。

この世界観は古代ギリシアの哲学者アリストテレスの教えが土台となっています。

アリストテレスはリンゴが木から落ちるのを見ても、ニュートンのように「地球がリンゴを引っ張っている」という発想はしませんでした。

アリストテレスの時代の発想は「リンゴは土の元素でできているから、リンゴはそれ自体が地球の中心に戻ろうとする性質を持っている」というものでした。

つまり、地球がリンゴを引っ張るのではなく、リンゴが自分から地球の中心に戻ろうとする、というものです。

ニュートンの業績は、「地球上の物体の運動も 天体の運動も同じ物理法則に支配されている」という当たり前の概念を打ち立てたことです。

今となっては当たり前になったこの概念こそが、とてつもなく画期的なことでした。

リンゴ vs 地球

地球が万有引力により リンゴを引っ張ります。

リンゴも万有引力で地球を引っ張っていますが、 地球の質量のほうが圧倒的に大きいので地球は動かず、リンゴが落ちます。


距離rだけ離れた質量Mとmの質点間にはたらく万有引力の大きさFは、万有引力定数をGとして、下式で表されます。

F = G・M・m / r

万有引力の大きさ
= 万有引力定数 × ある物体の質量 × 別の物体の質量 ÷ 物体間の距離の2乗

F = G × M × m
.     r

G:6.67×10-11 〔N・m2・kg-2

N(ニュートン)は力の単位。
1〔N〕 = 1〔kg・m/s2

物体間に働く万有引力は、
「物体間の距離」と「物体の質量」で決まります。


万有引力の式の
一方の物体の質量Mに地球の質量を
物体間の距離rに地球の半径を代入します。

ある物体の質量M= 6×1024〔kg〕

物体間の距離r = 6400×103〔m〕

G:6.67×10-11 〔N・m2・kg-2

万有引力の大きさ
= 万有引力定数 × ある物体の質量 × 別の物体の質量 ÷ 物体間の距離の2乗

F = G × M × m
.    r

F = 40020 × m
.   4096

F = 9.7705・・・ × m

F ≒ 9.8 × m

この9.8という数字は重力加速度といい、地球上の全ての物体が落下するときの加速度を意味します。

重力加速度 g = 9.8〔m/s

つまり、地球上の落下運動では1秒ごとに秒速9.8mずつ速度が増えます。

物体の落下速度=重力加速度×時間

v=gt

g:重力加速度=9.8m/s
(1秒ごとの速度の変化)

物体の落下速度に物体の質量は関係ない。
重かろうが軽かろうが、物体の落下速度は同じ。

(ただし、空気抵抗は考慮しない)


重力(gravity)とは

重力とは、地球上で質量m〔kg〕の物体に地球が及ぼす力のこと。

つまり、物体がその質量に比例して受ける力のこと。

特に、地球の質量M、
半径をR、
重力加速度の大きさをgとすると、
地表近くの質量mの物体にはたらく重力の大きさmgは、万有引力の式を用いて下式で表されます。

mg = G・M・m / R

g = G・M / R

重力は物体の重心にはたらきます。

重力F〔N〕は下式で表されます。

F〔N〕 = m〔kg〕・g〔m/s2

F = 9.8 × m

重力 = 質量 × 重力加速度

g:重力加速度 ≒ 9.8 〔m/s2

この式は地上の物体に働く重力の大きさを表しています。

つまり、地球上の重力 = 9.8×質量 で計算できます。


地表の重力 = 万有引力 - 遠心力

正確には極地以外の場合は地球の自転により遠心力が働くので、遠心力を差し引く必要があります。

地球は自転しているため、極点以外の地表の物体は万有引力と同時に、外向きの遠心力も受けます。

このため地表の重力は万有引力から遠心力を引いた値となります。

地表の重力 = 万有引力 - 遠心力

1.極地(北極点、南極点)の場合

極地にある質量mの物体には遠心力が働かない。

そのため重力は万有引力そのものとなる。

重力 = 万有引力

mg = G × M × m
.     r

2.それ以外の場所の場合

それ以外の場所の場合、緯度に応じて重力が変化する。

これは地球の自転により遠心力が働くためで、万有引力から遠心力を差し引く。

重力 = 万有引力 - 遠心力

mg = G × M × m - mrω
.     r

角速度ω=v/r
遠心力=mα=m・v/r=mrω

遠心力は赤道で最大となり、極地でゼロになる。

そのため重力は赤道で最小となり、極地で最大となる。


重量キログラム(キログラム重: kgf、kgw )とは

重量キログラムは、1キログラム〔kg〕の質量が標準重力加速度のもとで受ける重力の大きさのこと。

重力は質量×重力加速度なので、重力加速度9.8 m/s2を使い、以下のようにしてSI単位に変換できます。

1kgw ≒ 9.8N

重さ(重量)とは

物体の重さとは、その物体が受ける重力の大きさのこと。

言い換えれば、「重力とは、重さを生む力」といえます。


重力と万有引力の違い

大抵の場合、重力は地球と地表の物体との間に働く万有引力のことを指します。

一方、万有引力は重力よりもワンランク上の概念を意味しています。

万有引力は重力だけを意味するものではなく、その対象はこの宇宙の全ての物体となります。

天体同士の間に働く重力のように天体の自転運動を考えなくてよい場合は、重力という言葉は万有引力を同じ意味で使われます。


ニュートン力学の限界

17世紀に生まれたニュートン力学は、その後20世紀にいたるまで物理学の究極の理論でした。

宇宙のすべての物質を小さな粒子の集合と考えると、それぞれの粒子はニュートン力学に従って運動すると思われていたのです。

20世紀初頭、物理学の世界に「量子論」と「相対性理論」という二つの革命的な理論が登場しました。

量子論

量子論とは、原子レベルのミクロな世界の現象を扱うための理論です。

量子論により、原子レベルのミクロな世界ではニュートン力学が成り立たないことが判明しました。

相対性理論

相対性理論とは、時間と空間が伸び縮みすることを明らかにした理論です。

相対性理論により、光速に近い運動ではニュートン力学が成り立たないことが判明しました。

時間の流れは不変ではなく、光速に近い速さで運動すると、時間の流れが遅くなるのだそうです。

さらにブラックホールのような重力が大きい天体のそばでも、ニュートン力学が成り立たないことが判明しました。

ニュートン力学と相対性理論

20世紀になるまでニュートンが提唱した万有引力は、二つの物体がどれほど離れていても光の速度を超えて、無限大の速度で瞬間的に伝わると考えられていました。

しかし、1905年にアインシュタインが発表した特殊相対性理論は、
物体の運動速度や情報の伝達速度は
光の速さを超えることが出来ない、
と説くものでした。

そもそも重力はなぜ存在するのか?

ニュートンは物体同士が万有引力によって引かれ合い、重力が生じると説きました。

一方、アインシュタインは時空が質量の存在によってゆがみ、そのゆがみが重力なのだと説きました。
(時空とは、時間と空間のこと)

アインシュタインによれば、
重力は時空のゆがみによって生まれるものであり、
物体同士は時空のゆがみがつくった傾斜に沿って運動するため、
あたかも万有引力によって引き付け合うように見える、のだそうです。