ホワイト企業と就職活動

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各種保険完備の意味するもの

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各種保険完備とは

求人票などに書かれている「各種保険完備」とは、
その会社が社会保険制度(健康保険、年金保険、雇用保険、労災保険)に加入していて、
そこで働く従業員にはその社会保険制度が適用されるということを意味している。

社会保険制度とは

社会保険制度とは、
病気、ケガ、障害、
死亡、高齢化、失業、労働災害
などのように働くことができなくなってしまった時に、
保険制度の加入者やその家族に対して必要な給付などを行い、労働者の生活を保証する制度。

社会保険制度は国が運営している。

社会保険制度は以下のように大別できる。

1.社会保険

1-1.健康保険
(国民健康保険、各種健康保険など)

1-2.年金保険
(国民年金、厚生年金保険、共済年金)

2.労働保険

2-1.雇用保険
2-2.労災保険(労働者災害補償保険)


1.社会保険について

1-1.健康保険とは

健康保険は労働者やその家族がケガや病気になったときに必要な給付をすることで生活を保証する社会保険。 

具体的に言うと、健康保険は「病院での窓口負担が治療費の3割になる」制度。

なお、健康保険に加入していないと、治療費は全額自己負担となる。

健康保険証の意味

日本の医療保険制度では、全国民が何らかの健康保険に加入していないといけないことになっている(国民皆保険制度)。
保険証が、自分が健康保険に加入していることの証しとなる。

会社員 (サラリーマン)の場合

会社員は協会けんぽや組合けんぽ等の健康保険組合に加入する。こうした健康保険の加入手続きは会社が行う。

健康保険の保険料は労働者と会社が半分づつ負担する。

パートタイム労働者も労働日数や労働時間が一般の被保険者のおおむね3/4以上だと、会社の健康保険に加入することができる。
自営業の人や、会社を辞めて失業した人は国民健康保険に加入する。

国民健康保険(国保)とは

運営主体:市区町村→都道府県(2018年4月から)
加入者数:約3000万人
主加入者:75歳未満の自営業者、無職の人(失業者)、非正規労働者

国民健康保険の加入者の特徴は、低所得者が多く、高齢者が多いことである。

国民健康保険は低所得の加入者が多いため、国民健康保険の保険料収入は少ない。

そのうえ国民健康保険は会社員が加入する協会けんぽや組合けんぽよりも高齢者の割合が多いため、医療費支出は多い。

収入が少なく、支出が多いというダブルパンチにより、国民健康保険は慢性的な赤字状態となっている。

税金による国民健康保険の赤字補填

国民健康保険は赤字補填の目的で国から財政支援を受けているほか、市区町村の一般会計からも赤字の補填を受けている。

そのお金の出所は税金であり、国民や地域住民から広く集めた税金を国民健康保険加入者のためだけに使う形になっている。

従来、国民健康保険は市区町村が運営してきたが、上記の構造的な問題に対応するため2018年4月から国民健康保険の運営主体が市区町村から都道府県へと移管される。

なお、運営主体が都道府県に移管されても保険料の徴収等の業務は従来どおり市区町村が担当する。

運営主体が都道府県になることのメリット
(1)運営主体の規模が大きくなることによるリスク分散効果
(2)都道府県が運営することによる市区町村間の保険料格差の解消

国民健康保険の保険料値上げの可能性
運営主体の変更によって、地域によっては保険料が大きく値上がりする可能性もある。

運営主体が市区町村の場合→市区町村が保険料を決める。

運営主体が都道府県の場合→都道府県が保険料の目安を提示し、市区町村はその目安を参考にして保険料を決める。

1-2.年金保険とは

いわゆる年金とは、老後の生活を保障するために支給されるお金。

自分が障害者になったり、死んだりしたときも、本人や遺族に年金が支給される。

厚生年金保険とは

厚生年金保険とは、会社や商店などで働く労働者(いわゆるサラリーマン)が加入する年金のこと。

高齢になって働けなくなったり、ケガや病気で障害者になったりした労働者に保険給付を行い、生活を保障する社会保険。

サラリーマンの場合

厚生年金保険料は労働者と会社が半分づつ負担する。

パートタイム労働者も、労働日数や労働時間が一般の被保険者のおおむね3/4以上だと、厚生年金保険に加入することができる。

国民年金保険とは

日本に住む20歳以上60歳未満の人は、国民年金に加入する義務がある。

会社員は国民年金とともに厚生年金にも加入し、将来、二つをあわせた額の年金を受け取ることができる。

なお、保険料を納めていないと将来受け取れる年金はゼロになる。


2.労働保険

雇用保険労災保険をあわせて労働保険と呼ぶ。

少子高齢化と人口減少に伴う人手不足の波が日本に押し寄せている。

こうした中、労働保険は企業の人材確保と安定的な企業の存続のために必要不可欠な保険である。

会社は労働者を雇用したら、その労働者が正社員であろうが、パート労働者やアルバイト、そして派遣労働者であろうが、労働保険に加入しなければならない。

2-1.雇用保険とは

雇用保険は失業した労働者や教育訓練を受ける人に失業等給付などを支給する制度。

会社は、一人でも労働者を雇用していれば、雇用保険に加入しないといけない。

31日以上の雇用が見込まれ、所定労働時間が週29時間以上の場合、パートや派遣労働者も雇用保険に加入できる。

雇用保険料は労働者と会社の双方で負担する。

雇用保険の失業等給付とは

雇用保険の失業等給付とは、失業中の労働者の生活費を保障し、少しでも早く再就職を決めてもらうために支給される保険給付。

雇用保険の失業等給付の受給資格者

会社を辞めた日以前の2年間に11日以上働いた月が12ヶ月以上ある労働者。

ただし、以下の場合は会社を辞めた日以前の1年間に通算して雇用保険に加入していた期間が6ヶ月以上あれば、失業給付が受けられる。

・倒産や会社都合による解雇の場合
・有期労働契約が更新されなかった場合

会社都合退職の場合

ハローワークに離職票を提出し、休職の申し込みをした日から、失業の状態にあった日が通算して7日過ぎたあとに失業等給付が支給される。

会社から離職票を受け取ったら、念のため離職理由欄を確認。

自己都合退職の場合、自分の責任による重大な理由により解雇された場合
上記の7日の待機期間 + 3ヶ月後 に失業等給付が支給される。

職業訓練時の生活保障

職業訓練時の生活保障の受付はハローワークで行っている。

1.雇用保険を受給できる労働者
失業手当を受給しながら職業訓練を受講できる。

2.失業手当を受給できない労働者
一定要件を満たせば、職業訓練中に月10万円の給付制度がある。

2-2.労災保険(労働者災害補償保険)とは

労災保険とは、仕事中や通勤中のケガ、病気などに対して、労働者やその遺族のために必要な給付を行う制度。
その補償内容は健康保険よりも手厚い。

労災保険の目的

労働災害が起きたときに、労働者が確実な補償を得られるようにするのが労災保険の目的である。

例えば、労働災害に遭って仕事を休み、賃金も支給されない場合、休業4日目から平均賃金相当額の8割が支給される(休業補償)。
また、労基法19条により、労災で療養中とその後30日間は会社は労働者を解雇できない。

労災保険の給付対象となるのは以下の事例

・業務災害:労働者の業務が原因となるケガ、病気、死亡
(長時間労働や職場内の嫌がらせ等による鬱病も労災になる)

・通勤災害:通勤途中の事故

労災認定されると、労災保険から給付が受けられる。

例えば、労災保険の指定病院で治療すれば、治療費はタダ。
それ以外の病院で治療しても、あとで立替分が支払われる。


労災保険の対象者

労災保険は全労働者が対象。

正社員だけでなく、パートや派遣労働者にも労災は適用される。

会社は労働者を一人でも雇う時には、労災保険に加入しないといけない。

労災保険の保険料は「全額」会社が払うので、労働者の負担は0円。

もし会社が労災保険に加入してなくても、事故後適用が可能で補償も受けられる。