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塩素消毒と電解水について理解する

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塩素消毒と電解水について理解する

ノロウィルスに有効な消毒剤

ノロウィルスやロタウィルスは消毒剤に耐性がある。
そのためよく見かけるアルコール系の消毒スプレー程度では、ノロウィルスに対して効果が無いとされる。

市販の塩素系漂白剤(原液)を水でうすめる(希釈する)ことにより、ノロウィルスやロタウィルス感染者が発生したときに使用する希釈消毒液をつくることができる。

塩素とは

塩素は私たちの暮らしに身近な元素(Cl)である。
塩素が水に溶けた塩素水は酸性を呈し、殺菌作用や漂白作用をもつ。

Cl2+H2O ⇔ HClO + H + Cl

塩素(Cl2)の割合が高いと塩素臭(カルキ臭)やサビの原因にもなる。

塩素消毒とは

水に塩素(Cl2)や次亜塩素酸塩(NaClOなど)を加えること。

次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)

次亜塩素酸ソーダとも呼ぶ。

酸化作用を持つ物質。
その酸化作用により、殺菌や漂白の目的で使用される。

次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)水溶液の成分

次亜塩素酸イオン(ClO)
次亜塩素酸(HClO)
水酸化ナトリウム(NaOH)

NaOCl ⇔ Na + OCl
OCl + H2O ⇔ HOCl + OH

次亜塩素酸は安定性が悪いため、アルカリ性領域に調製された次亜塩素酸ナトリウムがより安定な状態で市販されている。


次亜塩素酸(HClO)とは

次亜塩素酸とは、水(HOH)の水素原子(H)の一つが塩素原子(Cl)に置き換わった物質のこと。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液で殺菌作用を主に担っているのは、この次亜塩素酸(HClO)である。

次亜塩素酸(HClO)は液性がアルカリ性だと解離して次亜塩素酸イオンClOとなる。

HClO ⇔ H + ClO
酸性   アルカリ性

次亜塩素酸ナトリウム水溶液の殺菌作用は次亜塩素酸(HClO)の濃度に依存する。

液性がアルカリ性の次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、次亜塩素酸イオンClOの割合が多い。
そのため主たる殺菌成分である次亜塩素酸HClOの割合は多くても10%程度でしかない。


塩素と次亜塩素酸

塩素を水に溶かすと、次亜塩素酸HClOと塩酸HClが生じる。

Cl2+H2O ⇔ HClO + H + Cl

次亜塩素酸HClOは解離して次亜塩素酸イオンClOとなる。

HClO ⇔ H+ + ClO-

有効塩素

次亜塩素酸次亜塩素酸イオンのことを有効塩素と呼ぶ。
有効塩素は遊離有効塩素、遊離残留塩素とも呼ばれる。

有効塩素は、殺菌の目的で使用できる塩素を意味する。
そして次亜塩素酸は次亜塩素酸イオンよりも殺菌作用が80倍程度強い。


次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンの殺菌作用

両者の電気的性質

次亜塩素酸HClOは電気的に中性。
次亜塩素酸イオンClOはマイナスの電荷を持つ。

両者の細胞膜透過性

電荷を持つ次亜塩素酸イオンは受動拡散だと細菌細胞膜のリン脂質二重層ではじかれる。
そのため細胞膜の外側で酸化作用を示す。

電気的に中性な次亜塩素酸HClOは受動拡散によって細菌細胞膜のリン脂質二重層を通り抜けられる。
そのため細胞膜の内側で酸化作用を示す。

内側から酸化(攻撃)したほうが細菌細胞のダメージは大きい。
そのため次亜塩素酸は次亜塩素酸イオンよりも殺菌作用が80倍程度強くなる。

水道水と有効塩素濃度

水道水は1リットル当たり0.1mg以上(0.1ppm以上)の有効塩素濃度を保っている。

そして水に溶けた塩素の強い酸化力によってコレラ菌などの有害な細菌やウィルスを消毒している。

0.1mg/L=0.1ppm


電解水(次亜塩素酸水)とは

電解水とは、水に電解質を加え、電気分解して得られた液体のこと。
一部の電解水は食品添加物扱いとなり、次亜塩素酸水とも呼ばれる。

電解質とは

食塩や塩酸など

次亜塩素酸水の種類

強酸性次亜塩素酸水
弱酸性次亜塩素酸水
微酸性次亜塩素酸水


電気分解

陰極側

アルカリイオン水
液性:アルカリ性

陽極側

酸性電解水
液性:酸性
酸性電解水は次亜塩素酸を含む水溶液。
この次亜塩素酸が酸性電解水の殺菌作用を担っている。

次亜塩素酸の解離

次亜塩素酸HClOは液性がアルカリ性だと解離して次亜塩素酸イオンClOの割合が多くなる。
次亜塩素酸HClOの割合は最大でも10%程度でしかない。

HClO ⇔ H+ + ClO-

反対に液性が酸性だと次亜塩素酸HClOの割合が多くなる。
次亜塩素酸HClOの割合は100%近くまで高くなる。


電解水の種類

強酸性電解水

pH:およそ2.5
主成分:次亜塩素酸(HClO)
有効塩素濃度:20ppmから60ppm
製法:薄い塩水を電気分解する。
備考:食品添加物(次亜塩素酸水)。

弱酸性電解水

pH:2.7から5
主成分:次亜塩素酸(HClO)
有効塩素濃度:20ppmから60ppm
製法:薄い塩水を電気分解する。
備考:食品添加物(次亜塩素酸水)。

微酸性電解水

pH:5.0から6.5
主成分:次亜塩素酸(HClO)
有効塩素濃度:10ppmから80ppm
製法:薄い塩酸を電気分解する。
備考:食品添加物(次亜塩素酸水)。
手荒れを起こしにくいとされる。
環境負荷も少ないという。

電解次亜水

pH: 7.5から10(弱アルカリ性)
主成分:次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)
有効塩素濃度:次亜塩素酸ナトリウムと同等
製法:塩水を電気分解する。

強アルカリ性電解水

pH: 11以上
主成分:水酸化ナトリウム(NaOH)
濃度:約2000ppm (約0.2%)
製法:薄い塩水を電気分解する。(陰極側)
備考:濃度5%を超えたNaOH水溶液は毒劇法により劇物扱いとなる。
いわゆる飲用のアルカリイオン水ではない。
飲用不可。